愛をちょうだい
- UP -(米英)
■OFF sample■







「ごめんなさい、アルフレッド。あなたはいい人だと思うんだけど…」
「ア、アリサ」
「本当にごめんなさい。あなたとはこれ以上付き合えない…」
「どうして…」
「アルフレッドが悪いんじゃない。ううん。私たち、始めから合わなかったと思うの。あなたには私じゃない別の人がきっと合うと思う。だから」
「そんな事はない。オレは君の事がっ…」
「本当にごめんね。もう会わないわアルフレッド。さようなら」
 立ち去った背中を見送るアメリカは、伸ばしかけた手を途中で止めたまま固まっていた。
 夕方のセントラルパーク。広大な公園の敷地には何組かカップルの姿が見えたが、お互い距離は離れているので会話は聞こえない。
 アメリカと女性の会話も誰にも聞こえなかった。聞こえたとしても気にしなかっただろう。公園にいる恋人同士はお互いの事しか見えてない。
 幸福な姿。数分前のアメリカと彼女もそうだったのに。
 アメリカは一人、傷ついて立ちつくした。




「どうしてだ、どうしてなんだよ!」
「ア、アメリカさん落着いて下さい」
「オレのどこがいけないっていうんだ!」
「さあ…?(空気読めない所じゃないですかね)」
 アメリカの唾をさりげなく避けながら日本は首を傾げる。
「優しくしたのに。会話だって弾んでた。彼女だってオレの事を憎からず思っていたはずだ。なのになんでっ」
「……そうですね」
 どこかで聞いたセリフだと思いながら、日本は適当さを表に出さないで相槌を返す。
 ちゃぶ台に突っ伏して愚痴を吐き出すアメリカの前にはコーラの入ったグラス。
 日本は泥酔したイギリスの愚痴とこのアメリカとどっちがウザイだろうと無駄な事を考えていた。酔いが醒めれば行動を反省するイギリスの方がマシかもしれない。壊したものはちゃんと弁償してくれるし。
 アメリカはゲームのコントローラーを破壊しても玄関を粉砕しても弁償しない(日本が叱って修理させるが)
 アメリカが顔を上げて泣き顔を晒す。
 日本は黙ってアメリカの前にティッシュの箱を滑らせた。
「オレのどこが悪いって言うんだ? 悪い所があれば直すよ。言ってくれなきゃ分らないじゃないか」
「彼女達は別れる理由を何もおっしゃっては下さらないのですか?」
 日本は『アメリカさん、自分の欠点直す気あったんだ』と驚く。世界中の国々に聞かせてやりたいと思った。アメリカの事だから明日には自分の発言を忘れているだろうが。
 しまったボイスレコーダーを持ってくれば良かった。証拠がなければ不都合な事は何も認めない訴訟大国の言質をとるのは大変なのだ。
「言わないよ。言ってくれたら直しようがあるのに。みんな一様に「あなたの事が好きじゃなくなったの」「なんとなく信用できなくて」「友達としては好きなんだけど」…だよ? それまで悪くない反応してたのに、突然掌返して呆気無くグッバイだ。みんな不誠実だよっ」
「はあ…(あなたがそれを言いますか)」
 日本はいい加減面倒臭くなって溜息を吐いた。
 日本の家にきたアメリカを見て、日本はまたかと八つ橋に本心を隠した。
 アメリカが居心地の良い日本の家に来る事は珍しくない。日本は同じ島国でも口煩い元兄と違って、アメリカに「突然来んな。アポイント取れよっ」とか「コーヒーなんかあるもんか。コーラ? あんな砂糖の塊飲むんじゃねえ、この腹ぶよメタボっ」など口煩い事は言わないから、アメリカもつい気軽に日本に来る。日本の家は狭いが面白いゲームはあるし日本食は美味しいし何も言わなくてもちゃんとコーヒーとコーラが出てくる。原稿中の日本に話し掛けるとキレられるのだけが難点だが、そういう時は大人しくゲームをしていればお互いハッピーだ。日本の家にはアメリカを楽しませる最新のゲーム機が揃っている。
「……なんで振られるんだろう」







「アメリカさん。アメリカさんのどこが悪いのか、一度カウンセラーにでも相談して自分を見詰め直してみたらいかがですか?」
「もうやったよ! 二十二番目の恋人候補だったリイホワにフラれた時に!」
「カウンセラーはなんと言いましたか?」
「『あなたが女性に好意を抱かれない理由は分りません。もしかしたらあなた自身が無意識に女性をはじいているのかもしれませんよ。女性は自身に向けられた「愛」には敏感ですから。何かを無意識に感じ取って離れていったのかもしれません』……何かってなんだよ!オレは無意識に女の子をはじいたりなんかしてないぞ。愛しいと思ったから大事にしたんだぞ。女の子だって「アルは悪くない」って言うし。…じゃあ何が悪いっていうんだ!」
「私にも分りません。……それにしてもアメリカさん。お名前から察するに、中国系の女性ともおつき合いなされたんですね。てっきりお相手は胸バーンの典型的なアメリカっ娘ばかりだと」
「うん。アメリカは人種のサラダボールだからね。アジア系もアフリカ系も皆等しくアメリカの子さ。アジアの女の子は皆若く見えるし胸も小さいから、ロリコンに見えないような落着いた黒髪の子を選んだんだ。リイホワはたまに行くニューヨークの中華料理店の娘で、日本みたいに細かい気遣いもできるし、とても優しい娘だった。大人しすぎるのが難点だけど、そこも奥ゆかしいんだぞ。その辺も日本みたいだね。彼女は八つ橋は持ってなかったけど」
「そうですか。(中国っ娘って結構気の強い娘が多いんですけどね)……その娘さんにも振られたのですか。彼女は何と? アメリカさんの心に残るような事を言われたのじゃないですか?」
「なんで分るんだよ。読める空気を読んだのかい? どこに書いてあるんだい?」
 アメリカが左右を見回す。
「そうじゃありません。基本他人の言う事を聞かないアメリカさんが他人の意見を聞きに行ったのだから、何かきっかけがあるかと思ったんです。『カウンセリングなんて必用ないよ、オレはヒーローだからね! ヒーローの悩みは医者には直せないんだぞ』…って言いそうなアメリカさんが自らカウンセリングを受けようとした、その理由を教えて下さい。彼女に何か言われたんじゃないですか?」
「日本は鋭いなあ。さすがシャーマンのいる国だ。八百万も神様がいる国は違うんだぞ」



 ある時アメリカが「やあイギリス。相変わらずロンドンは湿っぽいね。まるで君みたいだ。君が悪巧みをしていないかヒーローが見にきてやったんだぞ」と訪ねてきた。
「なんだおまえ。来るなら連絡しろよ」
「DDDD。バカだなあイギリス。知らせたら内緒の視察にならないだろ。イギリスの隠している悪事を探りにきたのに」
「悪事なんかねえよ。突然来てバカな事言ってんじゃねえ」
 怒りながらもイギリスはアメリカを家に入れ、紅茶と迷惑スコーンを振るまった。なんだかんだいってイギリスはアメリカに甘い。アメリカが来たのは仕事のついでに寄った、くらいにしか考えていない。それ以外にアメリカがイギリスの家に来る理由がない。
 しかしその後もアメリカはイギリスの屋敷をちょくちょく訪れ、イギリスの疑問は募るばかりだ。こいつ何企んでいるんだろうという猜疑心の一方で、接近してきたアメリカに喜んでもいる。
 アメリカとイギリスは元兄弟だが、それは短い至福の時間だった。砂上の上にあった砂の城は独立という波をうけて崩壊し、二度と元には戻らない。アメリカはイギリスを振り返らず走り続け、イギリスは自分を追い抜いて振り返りもしない弟に未練を残している。
 イギリスはプリプリ怒っているが本気で腹を立てているのではないと知っている。本気で激怒したイギリスは声を荒げたり顔色を変えたりしない。無気味なくらい冷静な冷たい目と表情で内心を覆い隠し、相手を嫌悪という壁ではね除ける。それがイギリス。大英帝国。アメリカが後から知った真実の顔。
 泣いたり怒ったりするイギリスは『国家』ではないただの一青年なのだ。
「夕飯はカレーがいいんだぞ」
「あ、じゃあ材料を買いに…」
「日本に貰ったレトルトがあるだろ。日本のインスタント食品は星のついたレストランのレベルなんだぞ。おまけに温めるだけでいいなんて最高だね。さしもの君も温めるだけのカレーを焦がしたりはしないよね? …あ、下手にトッピングしたり隠し味なんてやめてくれよ。日本のカレーが壊れちゃうからね」
「なんだよそれ。オレの料理は日本のインスタント以下か。オレの料理に不満があるならフランスにでも行け」
 アメリカの言いぐさに傷つけられたイギリスが顔を引き攣らせて怒る。ポコポコしていないから本気で傷ついたんだなとアメリカは思った。
 言い過ぎたかもしれないが、イギリスの手料理を舐めてはいけない。折角の日本の美味なカレーが『変な味のカレーらしきもの』に変貌させられてはたまらない。嫌がらせなら顔にカレーを皿ごとぶつけてやるのだが、イギリスには善意しかないから厄介なのだ。日本のことわざ『小さな親切大きなお世話』が実感できる。分りたくないのに。
 一生懸命になればなるほど好意が空回りする、それがイギリスだ。
「君の料理は不味いけど、市販のお菓子はまあまあだからね。食後にはアイスを出すんだぞ」
「ねえよバカ。それ以上糖分とったら病気になるぞ」
「国だから病気にはならないよ。ないなら一緒に買いに行こう。家にばっかり篭ってるとそのうちカビとキノコまで生えてくるかもしれないぞ。車を出してくれよ。ショッピングするんだぞ」
「……し、仕方ねえな。そうだな。色々なくなったものもあるし、買い物に行くか。おまえにハンドル預けられないしな」
「仕方がないだろ。オレの所とは車線が逆だから混乱して危ないんだよ。君んところの道路はおかしいよ。普通車は右側通行だ。世界常識から外れてるんだぞ」
 遅れてるなあ、さっさとうちみたいに右側に直すんだぞとアメリカが言えば。
「うるせえ。うちは最初からずっと左側通行なんだよ。おまえと世界の方がおかしいんだ」
 イギリスはプリプリ怒った。
「日本だって車は左側だからな」
「日本は君の所を真似したからね。失敗してお手本を間違えたんだぞ」
「失敗してないし、間違えてねえよ。間違えないから日本車は優秀なんだろ」
「道路事情と車の優劣は違うだろ。一緒にしないでくれよ。それに日本の手柄を自分のもののように言うのは恥ずかしいんだぞ」
「おまえだって日本に寄生してばっかじゃねえか。アメリカの方が酷ぇぞ」
「日本はアメリカの友好国だからね」
「搾取の理由になってねえ」
「人を泥棒みたいに言わないでくれよ。訴えるぞ」
「訴えてみろ。ある事ある事、てめえんところが隠してるあれやこれや、靴下に空いた穴の数まで調べあげてBBSで流してやるからな」
 ケケケとイギリスが笑う。
「オレの靴下に穴なんか空いてないよっ」
 これだからスパイの国は、とアメリカは舌打ちした。
 情報戦に自信はあるがイギリスは侮れない。絶対に漏れないはずの秘密が漏れてるのを知った時は、どうやってバレたのだと頭を抱えたものだ。
 アメリカの誘いにイギリスは渋々といった体裁だが内心は違う。アメリカがイギリスを構うのが嬉しいのだ。イギリスは面倒臭い。嬉しいなら嬉しいと言えばいいのに。言ってくれればアメリカだってもっと素直にイギリスを誘う事ができる。いちいち理由をこじつけなくて済む。
 車の運転をしながらイギリスはラジオのスイッチを入れた。車内にどこかで聞いたような音楽が流れる。耳に快い音に聞き覚えがあった。
「これってなんだっけ。聞いた事あるんだぞ」
「ビートルズの『レット・イット・ビー』だ」
「ああ、そうだっけ」
 アメリカは流れてる曲がスカボローフェアじゃなくて良かったと思った。嫌いではないがイギリスと狭い密室で聞きたい曲ではない。
「ビートルズはクールだよね。マイケルもイカスけど」
「あんな軽いのと一緒にすんじゃねえ」
「イギリスの音楽は古臭いんだぞ」
「軽いばっかの音楽を新しいと勘違いするよりマシだ」
「ビートルズだって彼らがいた時代には『軽い』って言われたくせに」
 言い負かされてイギリスは鼻白む。
「……まあそうだが。それでも良いものは良いから、今もこうして世界中から愛されてる」
「マイケルだって世界中から愛されてるよ」
「まあ……どの時代もイロモノは好まれるからな」
「マイケルはイロモノじゃなく本物のシンガーだよ」
「真のシンガーならパフォーマンスいらねえだろ」
 イギリスとは趣味が合わないなあとアメリカは思った。
 イギリスはなんでもアメリカの好きな物に反対する。
 イギリスとアメリカは何もかも真逆だ。趣味もファッションも行動も。イギリスはかつては海賊まがいの事をしてブイブイいってたくせに、今やすっかりインドア派だ。ガーデニングが好きなので完全なインドアではないのだろうが、インハウスな事には変わり無い。昔強かった退役後の軍人みたいな余生を送っている。
 アメリカが呆れていると、イギリスがアメリカをチラと横目で見て言った。
「おまえ、うちにばっかり来てるけど……なんでだ? ロンドンは良い街だが、おまえが見て面白いものなんかないだろ?」
「うん。そうだね。君の所は建物は古臭いし物価は高いし食べ物は不味いし天気は悪いし、景色は悪くないけどオレの趣味じゃない」
「……そう思うならなんで来るんだ」
「来たらいけないのかい?」
「い、いけなくはないけど」
「オレは君の顔を見にきたんだぞ」
「そ、そうなのか?」
「放っておくと君は悪さばかりするからね。ヒーローがしっかり見張ってるんだぞ」
「人を悪役扱いすんじゃねえよ、バカァ」
 おまえ本当空気読めねえなマジ何しにきたんだよ、とイギリスがブツブツ愚痴を零している。
 アメリカの方こそ言いたかった。なんでオレは大事な休日をロンドンで潰しているんだろう。
 そんな無駄な時間を過すより、ジェニーに会いたいのにと、溜息を吐いた。 




「捨てた『愛』を拾い直せばいいだけアルね」
 中国は解決方法はあっさりと教えてくれた。
 アメリカは分らないと言った。
「捨てた『愛』を拾い直すってどうやって? まさかイギリスに独立してごめんなさい、とでも言えっていうのかい? そんなの言えるわけないよ!」
「そこまでしねえでもいい。英国だって美国がそんな事言ったらたまげて正気を疑うアル」
「ならどうやって『愛』なんて拾い直すんだい? オレの愛は国民とジェニーの上にしかないよ」
「ジェニーなんて女は知らねえアル。方法は簡単アル。美国は英国の愛を否定して誕生した国だから『愛』を持っていないアル。なら捨てた『愛』をもう一度拾い直して自分のモンにするアル」
「どうやってだい? 分りやすく説明してくれよ」
 中国はピシリと真面目な教師のようにアメリカに告げた。
「独立を謝罪するのと、親の愛を捨ててごめんなさいと言うのは違うアル。美国は英国からもらった愛をちゃんと拾い直すアル。それには英国ともう一度縁を結び直すアル」
「イギリスと縁を結び直す? イギリスはアメリカの最大の友好国だぞ。これ以上なくらい結びついてる」
「それは政治上の事アル。英国と美国は噛合ってない。家族としてじゃなくてもいい。捨てた母親にちゃんと、『育ててくれて感謝してる、愛してました』と伝えりゃいいアル」
「今更言えないよ、そんな事!」
 今更どの面下げてそんなセリフを言えるだろう。言えるくらいならとっくに言っている。
 独立を決意した時、イギリスへの愛も一緒に捨てた。感謝の気持ちより煩わしさの方が勝った。愛より開放を望んだ。だからイギリスに銃を向けた。今更そんな言葉は言えない。
「美国は若いから素直になれねえアルな。無理すんな。言えねえなら言わなくていいアル。『愛』のないまま生きるよろし。育ててくれた親を捨てた酬いアル」
「そんなのは嫌だよ。オレはジェニーが好きなんだ。なんでイギリスから独立したからって、恋人作るの諦めなきゃならないんだい。不条理だよ」
「不条理じゃねえアル。因果は巡るアル。美国には檻に感じたかもしれねえ支配だが英国には『愛』だったアル。親の真心捨てたガキの心なんて誰が信じるアルか。女はバカじゃねえアル。本能で本物と偽物の区別がつくアル。『この男は信用に価しない』と分るアル。生まれつき他者に対する『愛』を持ってない男を、誰が信じるアルか。自分の事なんだからちゃんと自覚するアル」
「そんなの……知らないんだぞ。オレはちゃんと国民を愛している。正義と自由と人を愛している。オレの『愛』は偽物なんかじゃない」
「それは誰もが持っている本能的な感情アル。美しい自然を愛するように、生まれた故郷を思慕するようなものアル。たった一人への『愛』じゃねえから心が壊れない限り捨てようがねえ。我らは人と大地の化身アルから、それらを愛するのは本能アル」
 どうやら中国の言っている事は本当らしいと気がついたアメリカは頭を抱えた。
 捨てた『愛』を拾い直す。簡単なようで難しい。
 第一、『愛』というものは拾えるものなのだろうか。イギリスの愛なんて拾いたくない。
「……オレはイギリスとどうなればいいんだい? イギリスの元に行って『独立の事は謝れないけど、育ててくれた事には感謝してる。君の事は家族とは思えないけど、ちゃんと大事に想ってるよ』…とでも言えと?」
 言えるかっ、とアメリカは思った。
「分かってるじゃねえか。簡単アルね」
「ノーーーーッ! 言いたくないよそんな言葉っ。ありえないよ! 言いたくないんだぞ。却下だね」
「なんでそんな簡単な言葉が言えねえアルか? 美国は何をそんなにこだわっているアル? 我には分んねえ」
「イギリスを愛してないんだから当然じゃないか。そんな嘘つくのは嫌なんだぞ。オレの言葉を信じたイギリスが調子に乗ったらどうするんだい。今以上にうざくなったら、今まで以上に邪険にしちゃうよ。そしたらフリダシに戻って結局何も変わらないんだぞ。……いや、オレのダメージの方が酷いよ。前より酷いんだぞ」
 中国は目を眇めた。
「美国の恋人に対する『愛』はその程度って事アルか。その程度で諦められるなら、恋人なんていらねえアル。愛は尊いね。ぞんざいに扱えるモンなら美国にとっては大して価値ねえモンアル」
「そんな事はないよ。オレはジェニーを愛してるんだ」
 老人には分らないよとアメリカは思った。

・ハッピーエンドで完結します。エロシーンは後半から・